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庶民の手で伝えられてきた「加賀獅子」と、武家社会によって支えられた「加賀宝生」、この加賀百万石の二つの伝統芸能を融合するチャレンジをすることになりました。

2022年9月16日に、国造神社(泉2丁目)で営む秋祭りの獅子舞奉納演舞で、初めて加賀宝生の謡、鼓と共演するのです。

きっかけは、泉地区の7町会でつくる泉獅子保存会の太田会長から「地元に伝わる加賀獅子の伝統を重んじながら新たなチャレンジにも挑戦し、地域の文化を盛り上げたい」と相談を受けたことでした。

(実は太田さんは20代の頃に私の道場で稽古した経験があります)

先日私たちの百万石の能の会此花道場で行われた顔合わせの結果、共演は獅子舞に能の型を取り入れた構成となりました。

前半は鼓のゆっくりしたリズムに合わせ、太田会長が能面を付け、能の運びで「泉の里の若い女性」として現れます。後半は能面を外して「侍」となり、能の修羅物の謡と鼓の中、薙刀を手に獅子舞を勇壮に舞います。

獅子舞に能の「静」から「動」への場面転換を取り入れ、舞の奥行きを深めるのが狙いです。

藩政期から伝わる加賀獅子と加賀宝生は、庶民と武士の文化という起源の違いから、異なる道を歩んできました。

しかし新しい令和の時代を迎え、異なるものとの出合いが文化の継続と発展に繋がると信じ、地域活性化のために初共演に向けて心を一つにしたいと思います。またこの挑戦は今回限りではなく、演舞する人や型を変えながら広め、どんどん発展させていく予定です。

今回の加賀獅子との共演を始めとした新たな展開を一緒に考えたい方がおられましたら、遠慮なくご相談ください。

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